「討ち入り」って何?と聞かれる昨今、今年のフィナーレを飾るべく「女たちの討ち入りシンポ」は、12月13日、東京は渋谷のウイメンズプラザホールで華々しく幕を開けました。
今年は「戦後80年」にちなみ、「今を生きる私たちの戦後80年、記憶をつなぐ 言葉をつむぐ~」というテーマで開催いたしました。これに先駆け会員の皆様に「戦争を語り継ぐ 戦後80年私はこうして生きてきた」という手記を募集したところ、21篇の貴重な体験談が寄せられました。今回はその手記を時間の許す限り、朗読(代読)していただくことにしました。
それに先だってプロローグとして樋口恵子名誉理事長の著書『私は13歳だった—一少女戦後史』の中の「あとがきにかえて」を、石田江利さん(フリーアナウンサー)のナレーションで聞いていただきました。
続いて、渥美雅子さん、円より子さんをはじめ、新潟から駆けつけてくださった90歳の安久美与子さんなど、14名の方が貴重な戦争体験の原稿を、それぞれの想いを込め壇上で読み上げました。
特別出演の堂本暁子さんは、女性の先駆者として様々な挑戦をされて来られましたが、スライドを交えながらの話には、おおいに力づけられました。
最後に会場に参加された方が涙ながらにご自身の体験を語ると、会場は静まり返りました。
皆それぞれの体験、想い出などを共有され、反戦、平和への思いを強くしたのではないでしょうか。今年喜寿を迎えた団塊世代でさえ戦争体験がなく、ましてやその下の若い人たちは、80年間続いた平和な時代に生きてきました。今伝えなくては、戦争の被害や加害の歴史も消えてしまいます。
応募された方の手記は文集にして来年、討ち入り特集号の会報と共にお送りする予定です。ぜひ全文をお読みください。
(理事長 木村民子・記)